富浦 (室蘭本線) 2006

&  Ektachrome Years

2006

previous    gateway    next

蘭法華岬には、およそ20年を経て再訪している。富浦 (室蘭本線) 1984

この間、ここへの登坂の躊躇は、偏にその困難さにあって、ひとつには盛夏であったせいなのだろうが、決して平坦ではないそこを身の丈を遥かに越える熊笹を掻き分けて進まねばならず、窪地があってそこへ降りれば、ただでさえ高い熊笹に方向を見失う有様で、加えてこの岬は先端程高度があるのだった。岬基部の国道から、この先端部近くまで60分近い悪戦苦闘の記憶がある。

20年振りのそこは、明らかに樹木が増え成長していたのだが、見下ろした防波堤の位置関係からほぼ同一地点と判断出来た。


登別市富浦は、鷲別岬から続いた穏やかな海岸線が蘭法華岬にて遮られるところに、この標高60メートルあまりの岬と背後の台地に抱かれるように在る。この台地の成因はオロフレ山斜面から続く溶岩流台地で、蘭法華岬はその到達した先端であるらしい。

岬直下の僅かな砂浜には小さな漁船が引上げられて、岸壁の施設は無いのだが、道の室蘭土木現業所による海岸図では、ここが第一種漁港に区分の富浦漁港となっている。水揚げ設備もなく、それは登別漁港へと持って往くのであろう。漁獲は、刺し網によるスケトウダラ、宗八カレイ、定置網でのシロザケと聞く。


写真は、南下を急ぐ8002列車<トワイライトエクスプレス>。

宮原総合運転所のこの編成は、全検に際して屋根を銀色に塗色して出場しており、俯瞰ポイントを選んでの蘭法華岬なのである


冬も終わる頃のこの日、撮影直後に風花が舞い始め、まもなく激しい降雪となった。


[Data] NikonF5+AiAFNikkor85mm/F1.8D   1/500sec@f4    C-PLfilter Ektachrome    Professional E100SW [ISO160 / 0.5EV push]

                    Edit by PhotoshopCS3 on Mac.

 
inserted by FC2 system